アパシーの治療法
アパシーシンドロームに陥ると、学業や仕事に対して無気力となり、社会復帰することさえ困難となってしまうおそれのある軽視できない事態となってしまいます。
したがって、アパシーシンドロームに陥った場合、早期に治療プロセスに移行する必要があります。では、アパシーシンドロームの治療に当たってはどのようなことに注意すればよいのでしょうか。
アパシーシンドロームというのは、学業や仕事で大きなストレスを感じ、このストレスから逃れるために無気力状態となったが、この状態から抜け出せなくなったことをいいます。
したがって、アパシーシンドロームの治療の基本は、ストレスコントロールであるということができます。
しかし、アパシーシンドロームはストレスの原因となっている仕事や学業以外の事柄については意欲的に取り組むことができることに特徴があります。
したがって、その人がアパシーシンドロームに陥っているかどうか、周りの人間はおろか自分でさえもわからないことが多いのです。つまり、そもそも治療を行おうと考える機会に恵まれないことがおおいのです。
よって、ストレスコントロール以前に、自分がアパシーシンドロームに陥っているという事実に気付く必要があります。
そのためには、アパシーシンドロームという精神疾患の存在を認知するとともに、誰にでもアパシーシンドロームに陥る危険性があるという点を十分に理解する必要があります。
その上で、自分の学業や仕事に対する取り組み方や意欲についての変化に逐一気付くことが必要になってきます。
学校や仕事へ行く時間になると倦怠感を感じたり、やるべきことはわかっているのに作業が思うように進まないと感じたりした場合には、自分がアパシーシンドロームになりかけているのではないかと疑ってみるとよいでしょう。そうすれば、ストレスコントロールへの第一歩を踏み出すことができます。
自分がアパシーシンドロームに陥っているとわかれば、ストレスコントロールを行って、無気力状態から脱するための行動に移ります。
そのためには、まず何が自分にとってストレスとなっているのかを分析する必要があります。この分析は意外と難しく、自分が思いもよらなかったところに大きなストレス要因があったというようなことも少なくありません。したがって、自分が何にストレスを感じているのかを明確に知る一番確実な方法は、臨床心理士や精神科医師による専門的なカウンセリングを受けることです。
自分が何にストレスを感じているかがわかれば、そのストレスを発散してみることになります。臨床心理士や精神科医師によるサポートの下、ストレスを感じている学校や職場についての悩みを誰かに打ち明けたり、スポーツなどで自分の力を発揮してみたりすることで、ストレスが緩和され、徐々に無気力状態から回復していくことでしょう。
⇒スチューデントアパシーとは?